インド発Astrek Innovationsが医療用外骨格ロボットで切り拓くリハビリ新潮流


医療用外骨格ロボット技術は、世界中で深刻な社会問題となっている移動障害者のリハビリテーション分野に革命をもたらそうとしている。WHO(世界保健機関)の統計によると、世界人口の15%にあたる11億人が何らかの障害を抱えており、その中でも特に脊髄損傷や脳卒中による移動機能障害は患者の生活の質を大きく左右する深刻な問題だ(StatPerlsによる)。

このような背景の中で、インドのスタートアップAstrek Innovationsが開発する「Unik Exo」は、従来の医療用外骨格ロボットの概念を覆す革新的なソリューションとして注目を集めている。軽量性とモジュラー設計という独自のアプローチにより、従来製品の3分の1という画期的な価格設定を実現しながら、患者の機能回復において90-95%の改善効果を実証している。

同社は2024年に沖縄科学技術大学院大学(OIST)のInnovation Acceleratorに参加し、日本市場での実証実験を通じ、その技術的優位性を確かなものにした。現在は日本、インド、アメリカでの本格的な事業展開を目指し、グローバル市場での地位確立に向けた戦略的な取り組みを加速している。

深刻化する移動障害問題に挑む

年間1万7,000人以上のアメリカ人が脊髄損傷の影響を受け、約150万人が脳損傷の影響を受けており、結果として50人に1人、つまり約540万人のアメリカ人が麻痺と共に生活している。このような深刻な状況は世界規模で広がっており、高齢化社会の進展とともにその影響はさらに拡大している。WHOの統計によると、世界で1,500万人以上が脊髄損傷と共に生活しており、主に交通事故や転倒などの外傷性事故が原因となっている。

Astrek Innovationsが開発する「Unik Exo」は、脳卒中や脊髄損傷、神経筋疾患などにより下肢に問題を抱える患者のためのリハビリテーション用外骨格ロボットだ。同社共同創業者でCSOのVishnu Sankar氏によると、「患者が抱える問題の90〜95%を解決できる」という。

完全対麻痺患者(脳または脊髄の損傷により、全身の運動機能と感覚機能が完全に失われ、両下肢の機能が完全に機能しない状態の患者)が直面する課題は想像を絶する。

完全脊髄損傷の場合、患者は生涯にわたって下肢のリハビリテーションを継続する必要があります。完全回復は不可能であり、適切な運動を行わなければ多くの内臓機能の障害が発生します。

脳卒中、新生児脳症(脳損傷)、偏頭痛、認知症、糖尿病性神経障害(神経損傷)、髄膜炎、てんかん、早産による神経学的合併症、自閉症スペクトラム障害、神経系癌などが、患者の健康喪失に寄与する最も顕著な神経学的状態の一部です。(Sankar氏)

血液循環の悪化、膀胱機能の問題、骨粗鬆症、褥瘡、血栓などの合併症は、これらの患者にとって深刻な脅威となる。医療用外骨格ロボットが対象とする疾患の範囲は広範囲に及ぶのだ。

医療用外骨格ロボットは単なる移動支援以上の効果をもたらし、筋力向上、痙縮の軽減、褥瘡の予防などの身体的効果に加え、患者の自信と自立性を高める心理的効果も提供する。患者が外骨格ロボットを着用して立ち上がり、歩行する瞬間の感動は、医療従事者にとっても「畏敬の念を起こさせる」体験だという。

2021年の研究によると、患者の気分がリハビリテーション段階で改善したと報告されている。疲労の減少と生活の質の向上も見られた。他の患者も、外骨格ロボットを着用している間に他の人と目線を合わせて会話できることを大切にしている。

研究によると、外骨格ロボットを使用することで「訓練終了時に、患者の歩行パターンが改善され、健康な被験者の歩行パターンに近づいた」ことが示されている。外骨格ロボットは従来のリハビリテーション方法と比較して、より多くの歩行反復回数を提供できる。

CEOのRobin Kanattu Thomas氏は開発動機について、Astrek Innovationsが外骨格ロボットの開発を始めた原動力について、次のように語っている。

現代医学は非常に先進的でありながら、リハビリテーション分野は何十年も遅れています。そこに私たちが変化をもたらしたいと考えました。

身体を支えるために他の人に頼らなければならない状況を想像してみてください。歯を磨くことや立ち上がることさえも。身体的な制約は困難ですが、最も単純な作業でも自立性を失うことの精神的な影響はさらに困難な場合があります。私たちの周りの多くの人々が毎日この闘いに直面しています。(Thomas氏)

革新的なモジュラー設計と圧倒的なコスパ

Image credit: Astrek Innovations

医療用外骨格ロボット市場は複数の調査機関が急速な成長を予測しており、2027年までに38億米ドル規模、2030年には125億米ドル規模に達すると見込まれている。下肢用外骨格ロボット分野が市場を牽引しており、2027年までに28億5,000万米ドルに達すると予想されている。

高齢人口の増加、脊髄損傷、脳卒中、神経障害によって駆動される移動障害の世界的な有病率の上昇が医療用外骨格ロボットの需要を大幅に増加させている。この急成長市場で戦う上で、Unik Exoがユーザーを魅了する最大の特徴は、軽量性とモジュラー設計だ。

従来の外骨格ロボットでは装着に20〜25分を要していたが、Unik Exoは2〜5分での装着が可能だ。この時間短縮は日本の病院でサイバーダインの外骨格ロボットを既に使用している医療関係者から「最も評価された点」だったとSankar氏は振り返った。

市場の他の外骨格ロボットと我々の「Unik Exo」には非常に明確な違いがあります。それがモジュラー構造です。現在市場にある他の外骨格ロボットには、この機能がありません。これが我々が常に強調している主要な機能の一つです。

患者が膝関節のリハビリのみが必要な場合、膝部分だけを使用し、不要な部分は取り外すことができます。『プラグ・アンド・プレイ』で、必要に応じ他の部位をあとから装着することも可能です。股関節のサポートのみを必要とする場合、股関節部分を組み合わせればいいんです。(Sankar氏)

価格面での優位性は、Astrek Innovationsの最も強力な競争要素の一つである。アメリカの主要競合であるExo BionicsやReWalkの製品が1台12万〜15万米ドルで販売される中、Unik Exoは3万〜3万5,000米ドルでの提供を予定している。

モジュラー設計により製造コストを大幅に削減できました。品質を維持しながら価格を下げることができました。(Sankar氏)

この価格優位性は、市場アクセスの拡大において重要な意味を持つ。欧州やアメリカからのデバイス輸入に関連する法外なコストが大きな障害となっており、治療費の増加により恩恵を受けられる患者数の減少を招いている。同社はこうした課題を深刻に受け止めている。

共同創業者でCOOのJithin Vidya Ajith氏は、次のようにコメントしている。

Astrekの目標は、障害と共に生きる人々にとっての機会の平等とアクセシビリティを育むことです。テクノロジーにはこれらの状況を改善する力があると信じており、目標を前進させる方法を探求することにコミットしています。(Ajith氏)

医療用外骨格ロボットの重要な利点の一つは、ターゲットを絞った筋力強化を支援する能力だ。特定の動作に抵抗を提供するようプログラムでき、特定の筋群の強化に対応している。この機能は、長期間の不動により筋萎縮を経験した患者に特に有益である。

医療用外骨格ロボットは患者の移動能力向上における重要な役割を果たし、立ち上がり、歩行、移動において重要なサポートを提供している。これによって、患者の介護者や車椅子などの補助器具への依存度が減少し、生活の質とプライドが向上している。

さらに、外骨格ロボットは安全で制御された環境でのリハビリテーションを提供し、治療中の転倒や怪我のリスクを大幅に軽減している。こうした安全性の向上は、患者だけでなく医療従事者にとっても重要な利点となっている。

ケララ州のイノベーション・エコシステム

Kerala Startup Mission
Image credit: Kerala Startup Mission

同社は2018年にRobin Kanattu Thomas氏(CEO)、Jithin Vidya Ajith氏(COO)、Alex M Sunny氏(CTO)、Vishnu Sankar氏(CSO)によって設立された。最初のプロトタイプは、カンヌール大学のVimal Jyothi Engineering Collegeプロジェクトとして始まり、その可能性に励まされて、チームはケララ州政府による起業促進組織「Kerala Startup Mission(KSUM)」から助成金受け、ケララ州カラマセリーにあるMaker Villageで会社を立ち上げた。

Astrek Innovationsがここまで成長できた背景には、ケララ州の充実したスタートアップエコシステムがある。Startup Genomeによると、ケララ州は創業企業数で年率20%のペースで成長する活発なスタートアップエコシステムを持ち、3,500社以上のスタートアップを育成している。KSUMは6,400社以上のスタートアップを支援し、63のインキュベーターを運営、6億6,500万米ドルの資金調達を促進し、65,000人の雇用を創出している。

ケララ州は2025年にエコシステム価値が147%急増し、スタートアップ形成の大幅な増加を際立たせている。この積極的な勢いは、より強力な投資家の関心、強化された政策支援、グローバルスタートアップネットワークへのより深い統合を示している。

同社はケララ州の生命科学・バイオテクノロジー分野の充実したインフラを活用している。当地にあるバイオテクノロジーインキュベーションセンター「BioNest」が、新興バイオテック・ライフサイエンスのスタートアップを育成するために、インキュベーター施設と最先端のバイオテクノロジー機器プラットフォームを提供する役割を果たしている。

Unik Exoの設計・開発は全て自社で行われており、この内製化が競争優位性の源泉となっている。制御用ダッシュボードソフトウェアから患者データ管理システムまで、ファームウェア・ソフトウェア開発も完全に内製化している。

病院向けには、デバイスを制御するための高度にカスタマイズ可能なダッシュボードを用意しています。すべてをそのダッシュボードから制御でき、患者データなども表示されます。もしアップグレードがあれば、我々のチームはすべてを処理することができます。すべてに取り組むことができる非常に強力なチームが背後にあります。(Sankar氏)

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同社の技術開発力は、小規模ながらも高度に専門化されたチーム構成によって支えられている。同社の製品は最新のモーションキャプチャシステムを内蔵しており、リアルタイムでユーザーの状態を医師や介護者にフィードバックする機能を持つ。現在120kgまでの体重をサポートでき、バッテリーまたは外部電源で動作する。

材料面でも継続的な革新が進められている。当初は金属部品を使用していたが、より軽量で効率的な材料への需要が高まり、現在は軽量化のためのコンポジット材料と耐久性のための医療用アルミニウムを組み合わせたハイブリッド構造を採用している。

ただし、コンポジット材料には固有の課題も存在する。金属とは異なり、コンポジット材料は均一な密度を持たないため、精密加工が困難となる場合がある。同社では信頼性向上のため、処理技術の継続的な改善に取り組んでいる。現在、外骨格ロボットの30%が金属ベース、残り70%が先進コンポジット材料で構成されている。

一方、バッテリーやモーターなどの重要部品については、戦略的に外部調達を活用している。

現在、我々が最も必要としているのは、バッテリーをカスタマイズできる優れたバッテリーメーカーや、非常に優れたモーター、カスタマイズされたモーターです。中国からモーターを、日本や台湾からバッテリーを調達しています。

日本滞在中にはバイオテック系カンファレンス「BIO Asia-Taiwan」に参加し、複数のバッテリーメーカーやOEMと連携について協議を開始しました。インドのバッテリーメーカーには問題があるため、日本や台湾のメーカーと協業が必要だと考えています。(Sankar氏)

同社は現在5回目の改良を重ねて技術を向上させており、着実に製品の完成度を高めている。グローバル展開において重要な要素が、各地域の人体計測データ(アンソロポメトリックデータ)への対応だ。

日本人とインド人では体型データが大きく異なります。我々はそのデータに応じてデバイスを調整する必要がありました。将来的には、着用の容易さをさらに向上させる計画です。ユーザーがデバイスを着用するのに2〜3分以上かかってはいけません。それは身体の自然な延長のように感じられるべきなのです。(Sankar氏)

日本での成功をグローバル展開へつなぐ

2024年1月に開催された、OIST Innovation Startup Accelerator BootcampでピッチするCEO Robin Kanattu Thomas氏
Photo credit: OIST

同社は2024年にOIST Innovation Acceleratorに参加した。このプログラムは2018年に沖縄県と協力して設立され、EF Polymer、REPS Japan、HerLifeLab、GenomeMinerなどの注目すべき卒業生スタートアップが民間投資を成功裏に調達したり、製品を市場に投入したりしている。

このプログラムを通じて、Sankar氏は約1年間沖縄に滞在し事業開発を進めた。沖縄では7つの病院とのネットワークを構築し、実証実験を実施。複数の病院から購入意向を示す書面を受け取ることができた。

既存のデバイスでは、セットアップと装着だけで20分以上かかっていました。私たちのデバイスはわずか数分で済むため、医師たちはこの時間短縮を最も高く評価しました。ある病院では、あるリハビリセッションで患者1人を支援するのに最大3人が必要でしたが、私たちのデバイスを使用すれば、理学療法士1人が同時に2人の患者を支援できます。

沖縄では7つの病院とのネットワークを構築しました。私が沖縄にいたので、簡単にアクセスできる沖縄の病院に絶えず関心を寄せていました。滞在中のの地理的なメリットを活かし、集中的な臨床検証を実施することができました。(Sankar氏)

これまでに、ある医療機器ディストリビューターからは、日本・台湾での販売代理に関する関心表明書を受け取っており、沖縄リハビリテーションセンター病院からも関心を示す書面を受領しているという。これらの成果は、本格的な事業展開に向けた確実な基盤となっている。

デバイスのアップグレードとすべてを完了したら、販売をすぐに開始する予定です。日本で製品を販売し、そこから他のグローバル市場に展開していく計画です。日本から製品を販売することで、さまざまな市場からより多くのデータを収集する必要があります。患者のカテゴリーが異なる可能性があるからです。(Sankar氏)

2023年にはソウルで開催されたRobotworld 2023において「Best Product of the Year」賞を受賞し、UAE(アラブ首長国連邦)政府からも表彰を受けるなど、国際的な評価が高まっている。インド国内では既にDRDO認証(インド国防研究開発機構認証)と特許を取得済みで、現在追加特許の取得に向けた取り組みも進行中だ。

Photo credit: Astrek Innovations

Astrek Innovationsは日本を「グローバル市場構築の基盤」と位置づけながら、同時に複数市場での展開を推進している。現在はインドと日本を主要市場としつつ、アメリカ市場への参入も視野に入れている。また、UAEにも進出済みには法人を設立済だ。

各市場での顧客戦略も明確に定義されている。理学医学・リハビリ部門を持つ病院、理学療法クリニック、神経リハビリクリニックが主要な顧客層だ。特にアメリカでは、軍で負傷した退役軍人向けの専門リハビリテーションセンターのネットワークに注目している。

アメリカには退役軍人向けのクリニックがあり、軍で負傷した方々を対象とした専門のリハビリテーションセンターが大きなネットワークを形成しています。これらの施設が我々の主要なターゲット顧客の一つです。

この市場の特徴として、世界中どこでも私たちのデバイスに対する強いニーズが存在することが挙げられます。日本でも、アメリカでも、インドでも、患者さんや医療機関はこうした技術を求めています。

実際、病院や患者さんはこのようなデバイスを必要としているのですが、問題は既存の競合製品では完全なソリューションを提供できていないことです。つまり、医療スタッフの負担を軽減し、患者さんの世話をデバイスが担い、医師は進捗をモニタリングして記録するだけで済むような、真に包括的なソリューションが不足しているのです。

現在は医療機器としての展開を進めていますが、将来的には支援機器としても活用できるよう段階的に発展させ、オフィスや自宅など、患者さんが望む場所で使用できるデバイスを目指しています。(Sankar氏)

3.8兆円市場での地位確立を目指して

主要各国の規制当局
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グローバル展開には各国の医療機器承認が不可欠だ。同社は現在、複数の認証を並行して進めている。日本ではPMDA(医薬品医療機器総合機構)と厚生労働省が医療機器規制を管轄しており、アメリカではFDA承認、欧州ではCE認証の取得を目指している。

認証プロセスは複雑だが、各市場の要件を詳細に理解し、段階的にクリアしていく戦略を採用している。特に日本市場では、サイバーダインの先例があることが有利に働いている。保険制度への対応は患者アクセスの拡大において決定的に重要だ。各国の医療保険制度の違いを理解し、適切な対応を行っている。

我々は現在、会社と製品の安全性チェック、製品認証のためのISO13485認証を取得中です。これらの認証を受ければ、該当市場で販売することができるようになります。製品の準備は完全に整っています。

現在、インドの一部の病院に提供していますが、他の場所で販売するためにはこれらのライセンスと認証が必要です。インドと他の国々の大きな違いの一つは、インドには他の国のような保険制度がないことです。インドでは医療費のほとんどが患者の自己負担となります。(Sankar氏)

一方、日本ではサイバーダインの実績により既に外骨格ロボットの保険カテゴリーが存在することがわかった。アメリカでも2024年7月からメディケア(アメリカ政府が高齢者および障害者向けに提供する公的医療保険制度)がExo BionicsやReWalk製品をカバーし始めており、同様の適用を目指している。

我々は保険代理店や関係者と会話を重ね、その保険制度に参加できるよう取り組んでいます。新たな市場で販売を始める際には、まず保険制度に参入する必要があります。認証と保険、これが他の市場に参入する際に我々が本当に必要とする2つの主要なものです。

日本では、我々はもちろん、保険適用に向けた具体的な取り組みを始めていますまた、アメリカではFDAの認証、ヨーロッパではCEの認証が必要ですので、これらについても取り組んでいます。」(Sankar氏)


インドの資金調達リアリティ番組「Monorama Online Elevate」に出演

現在、同社はシードラウンドでの資金調達を進めている。これまでにKSUM、チリ政府によるスタートアップ支援プログラム(Start-Up Chile)、BIRAC(インド政府系のバイオテクノロジー産業研究支援評議会)、Indian Angel Networkなどから支援を受けており、総額14万1,000米ドルの投資を獲得している。

投資はすべてのスタートアップ、すべての企業にとって最も重要なことです。我々も積極的に資金調達を行っています。日本では複数の助成金も獲得済みですが、年末までには投資も獲得できるかもしれません。アメリカの投資家とも話をしています。彼らは我々がアメリカ市場に展開するのも支援してくれるでしょう。(Sankar氏)

同社が投資家との関係において重視しているのは、単なる資金提供を超えた戦略的パートナーシップだ。この視点は、グローバル展開における現地ネットワークとノウハウの重要性についての理解を示唆している。

我々は市場を支配することは考えていません。まず市場に参入し、着実に進歩していくことを考えています。2025年末までに全ての認証取得を完了し、2027年末までにはUAE、日本、インド、アメリカの4市場で約100台の販売を目標としています。(Sankar氏)

外骨格ロボット市場は2027年までに33億米ドル(約3.8兆円)規模に成長すると予測されている。Sankar氏は市場機会について楽観的な見方を示している。

メルセデスやアウディ、マクラーレンなどがあっても、トヨタやスズキなどが車を売っているように、市場は一社だけが独占するということはなく、常に存在します。競合があっても競争を心配していません。

市場があり、困っている人々がいる限り、我々の製品を販売することに問題はありません。我々は支援デバイスを構築したいだけではありません。障害が可能性を制限しない世界を創造したいのです。(Sankar氏)

医療リハビリテーション分野でのイノベーションを通じて、世界中の患者の生活の質向上を目指すAstrek Innovations。ケララ州のイノベーション・エコシステムから生まれたこのスタートアップは、世界の医療用外骨格ロボット市場に新たな潮流をもたらす可能性を秘めている。

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